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歯科専門雑誌『アポロニア21』編集長による コラム
Vol.09 歯科医師によるガンの診療
日本では、医師のほかに歯科医師もガン治療を行うことが事実上、認められています。歯科医師が行うガン治療は、口と顎の組織に出来たガンで、主として外科手術によって摘出する方法を行いますが、診療放射線技師法の改正によって、歯科医師も放射線治療ができる可能性も出てきています。 しかし、近年になって医師の側から「ガン治療は学会の認定を受けた医師のみが行うべきである」(日本がん学会)、「歯科医師のガン治療には医師との協力が必要」(日本耳鼻咽喉科学会)という見解が出され、最終的には「歯科医師にはガン治療をさせないようにしよう」という動きとなっています。これに対して、歯科医師側からはあまり反論は出ていませんが、口や顎のガン治療を歯科医師が行ってきたのには、それなりの理由があるのです。
歯科医師の身分を定めた「歯科医師法」では、歯の補綴(ほてつ:被せ物、入れ歯など)、歯の矯正(きょうせい:歯並び)は、歯科医師でなければ行ってはならないと定めています。医師は、歯科医師が行っている治療のうち、抜歯や根の治療、歯周病など周辺組織の治療などほとんどを行うことができますが、この2つについては認められていません。
その理由は、歯科医師が「咬み合わせの専門家」であるからです。口や顎のガンの手術をした後、咬み合わせの機能回復をしなければなりませんが、それをできるのは歯科医師しかありません。ガンの診断、治療から歯科医師が関わることで、手術後に良好な咬み合わせの回復ができると考えられています。咬み合わせの回復は微妙な診断と技術を必要とします。そこに、歯科医師のウデの見せ所があるのです。
月刊「アポロニア21」編集長の著作紹介
著作紹介:
現代につながる歯科医療の起源を歴史的に探ることによって、今後の歯科医療および、歯科医院経営の課題を明らかにします。
早稲田大学図書館が契約する電子ライブラリを通し、膨大な18世紀英国の歯科関連の書籍・広告を縦覧。「矯正、ホワイトニング、そして移植もすべて存在していた」「歯の病気で死ぬ時代があった」「補綴はデンティストリーではなかった」など、興味深い事実を証明する資料が多数掲載されています。
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