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歯科専門雑誌『アポロニア21』編集長による コラム
Vol.08 大解剖学者も見つけられなかったセメント質-脆い部分に要注意
18世紀、近代解剖学の父と呼ばれるイギリスのジョン・ハンターは、その著書『人の歯の博物学』(1771年)で、歯の構造についての体系的な研究を世界で初めて発表しました。これは、現在の歯科医学、歯科医療に大きな影響を与えたものだと評価されていますが、唯一、歯の根に当たる部分の表面を覆うセメント質を見つけられなかったようで、この著書には言及がありません。
これは、セメント質が非常に薄いため起きたものであると考えられています。セメント質は、歯根を守る重要な組織ですが、薄く、脆いため、比較的簡単に損傷されてしまいます。歯周病を予防する目的で行われる歯石除去の際、注意しなければ歯石とともに破壊、除去される危険があるとされています。このため、歯石除去をする歯科医師、歯科衛生士は、使用する器具を十分に手入れして、細心の注意で治療に当たらなければならないと要求されています。
これが意外に難しいことであり、技術の高い歯科医師、歯科衛生士を探すことが理想です。どのように見分けるかが難しい問題です。例えば、私が患者として受診する場合には、その歯科医院の歯科医師、歯科衛生士の「姿勢」を見ます。これは、背筋がしっかり伸びていて「いかにも上手そう」に思えるような姿勢のところでは、実際に技術も高いと判断されるからです。
月刊「アポロニア21」編集長の著作紹介
著作紹介:
現代につながる歯科医療の起源を歴史的に探ることによって、今後の歯科医療および、歯科医院経営の課題を明らかにします。
早稲田大学図書館が契約する電子ライブラリを通し、膨大な18世紀英国の歯科関連の書籍・広告を縦覧。「矯正、ホワイトニング、そして移植もすべて存在していた」「歯の病気で死ぬ時代があった」「補綴はデンティストリーではなかった」など、興味深い事実を証明する資料が多数掲載されています。
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