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歯科専門雑誌『アポロニア21』編集長による コラム
Vol.04 「歯科嫌い」なお母さん方へ
現在、子どもを歯科医院に連れて行く保護者の方の中心的な年齢層を見ると、概ね1970年代に子どもだった年代になります。この時代、先進諸国では専門家が「う蝕の洪水」と表現するほど、子どものむし歯が大流行した時期に当たります。特に、その程度が著しかったのは北欧諸国。何と、乳歯、幼弱永久歯ともに、むし歯で全部の歯が損なわれた子どもも少なくないため、子ども用の入れ歯の需要が一定の市場規模を持っていたとも言われています。
その頃、スウェーデンやデンマーク、フィンランドなどの国々では、歯科衛生士の制度を遅れ馳せながらスタートさせるなど、徹底したむし歯予防に取り組み、現在では、最もむし歯の少ない国の上位を占めるに至っています。日本では、これらの国々から比べれば予防の取り組みは、はるかに遅れましたが、近年、急速に子どものむし歯の数が減っています。
そのため、学校の歯科検診などで歯科医院の受診を勧められる子どもの数は、ひところよりもずっと少なくなっていますが、多くの歯科医院で、これに対応した取り組みがなされています。これらの子どもを連れてくる保護者の方々に対して、かつての「痛い」「怖い」「待たされる」といった苦い思い出を拭い去ってもらおうと、さまざまな工夫を凝らしているのです。
例えば、子どもを連れて行ったお母さんは、そろそろ歯周病のリスクが高くなる年齢層に近づいています。それをコントロールするには、日ごろの歯みがきとともに、定期的なケアを歯科医院で受けることが推奨されますが、心地よくそれらのサービスを受けられるような設備、人員を揃えています。もはや、子どものむし歯治療が歯科医療の中心ではありませんから、痛い、怖い思いをすることはありません。 お子さんを連れていったついでに、ちょっとしたケアを受けてみて、これまでの「怖い歯医者さん」のイメージがどれだけ変わったか、体験してみれはいかがでしょうか。
月刊「アポロニア21」編集長の著作紹介
著作紹介:
現代につながる歯科医療の起源を歴史的に探ることによって、今後の歯科医療および、歯科医院経営の課題を明らかにします。
早稲田大学図書館が契約する電子ライブラリを通し、膨大な18世紀英国の歯科関連の書籍・広告を縦覧。「矯正、ホワイトニング、そして移植もすべて存在していた」「歯の病気で死ぬ時代があった」「補綴はデンティストリーではなかった」など、興味深い事実を証明する資料が多数掲載されています。
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