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歯科専門雑誌『アポロニア21』編集長による コラム
Vol.39 良い歯科医院は「初診」で分かる?
友人から、良い歯科医院の見分け方をしばしば聞かれます。 「良い歯科医院はどこか」という質問には、なかなか答えられないのですが、 「良い歯科医院をどう見分けるか」については、ある程度、答えられると思います。
技術面について重視する患者さんが多いのですが、歯科医師の技術差を患者さんが 見分けることは難しいことですし、それほど意味があるとも思えません。 それよりも、「自分のことを、どれだけ真剣に考えてくれるか」ということの方が、 実は、臨床成績にも大きく影響するのです。1994年に接着歯学という分野の学術誌 に掲載された論文で、二次むし歯になって脱落する修復物について、その要因分析を行った 研究が発表されました。その結果、最大の要因は、本人の「むし歯リスク」、次に、 「前医との相性」という結果が出ました。これに対して、いわゆる「技術」に属する修復物の 適合の良さについては、検出限界を下回っていたのです。
つまり、「技術」を誇る歯科医師を探すよりは、むし歯リスクをコントロールすることと、 相性の良い歯科医院にめぐり合えることが重要だということです。相性の良い歯科医院を 見つければ、定期的に通うことも苦になりませんし、むし歯リスクをコントロールしやすく なりますから、さらに臨床成績が上がるということになります。
では、相性の良い歯科医院とはどのようなところでしょうか。人によってまちまちですが、 私の場合、「してほしくないこと」を予め質問してくれる歯科医院は信頼できると思います。 通常、「良い歯科医院」を探している人は、すでにどこかの歯科医院に通っていて、 そこに不満があって転院したいと思っている場合が多いものです。「してほしくないこと」 とは、前の歯科医院でされた(言われた)いやなことだと言えるでしょう。これを、最初の 段階で聞こうとする歯科医院は、患者さんにとって少なくとも、「良い歯科医院であろう」 としているのだと判断できます。
もちろん、一見愛想のない歯科医師の方が、温かい中味を持っていることも多いですから、 相性というものは変化するかもしれませんが、ひとつの指標としてはいかがでしょうか。
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