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歯科専門雑誌『アポロニア21』編集長による コラム
Vol.38「患者日記」をつけよう
今回は、歯科医療を安心して受けるための簡単な秘訣をお教えします。それは、 「患者日記」をつけるというものです。いつ、どの歯科医院で、どのような症状に対して、 何をしてもらったかという事実を記入するとともに、自分の感想を一言添えておくことです。 日記ですから、別に、担当の歯科医師やスタッフに見せる必要はありません。自分自身の 記録として残しておくものです。特に、次回、必要なもの(費用、道具など)を記録しておけば 安心でもあります。ただ、どうしても「クレーム的」な内容が書かれることが多いようです。 なお、歯科医院にノートを持ち込んで、その場で書くという手もありますが、それよりも、 一度、家に帰ってから、落ち着いて書くことをお勧めします。特に、歯科医師やスタッフの前で 書くとなると、どうしても十分な記述ができないものです。。
私も、最近、歯科医院に集中的にかかる必要が出てきたため、患者日記をつけるようになりました。 日時、診療にかかった時間、治療内容、費用、感想を短くまとめて書いています。例えば、型を 採ったときには、スタッフが口の周りをぬぐうのを忘れ、私も忘れてしまったので、アルジネート という型採りの材料が顔面に付いたまま電車に乗って会社に戻ったと書いています。これは、 確かに不満事象ではあるのですが、次回、歯科医院に伝えれば、相手に貴重な改善提案をする ことになります。 その次のアポイントの時には、30分以上待たされましたが、たまたま、待合室にあった本が 非常に面白かったので時間を忘れてしまったとあります。歯科医院にある本は、どこもあまり 個性がないものですが、私の主治医の歯科医院は意外なほど書籍に凝っているのです。
かつて、「受診時にノートをつける患者さん」と言えば、クレーマー予備軍のように思われて、 歯科医師からあまり良い感情で見られていませんでした。しかし、最近では、小さな苦情や、 自分たちも気づかないような「ヒヤリハット事例」(事故を生み出す可能性のあった事柄)を 積極的に患者さんから得たいと考える歯科医院も出てきました。ですから、何か、不満なことを 伝えたい場合、このノートに書いた記録をもとに先方に伝えることもできます。何も、窓口で話す 必要もありません。その部分をファックスしたり、メールで送っても良いでしょう。
日記に書かれた細かな記録が、患者さんと歯科医院をつなぐコミュニケーション手段となることが 期待されます。
月刊「アポロニア21」編集長の著作紹介
著作紹介:
現代につながる歯科医療の起源を歴史的に探ることによって、今後の歯科医療および、歯科医院経営の課題を明らかにします。
早稲田大学図書館が契約する電子ライブラリを通し、膨大な18世紀英国の歯科関連の書籍・広告を縦覧。「矯正、ホワイトニング、そして移植もすべて存在していた」「歯の病気で死ぬ時代があった」「補綴はデンティストリーではなかった」など、興味深い事実を証明する資料が多数掲載されています。
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