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歯科専門雑誌『アポロニア21』編集長による コラム
Vol.30 口臭があると宇宙船に乗れない?-中国宇宙開発の話
イギリス歯科医師会の機関誌に、「口臭のない“スーパー人類”を宇宙船に」という見出しの記事が掲載されました。これは、現在、2011年をめどとして宇宙空間でのステーションとのドッキング可能な有人宇宙船(スペースモジュール)を開発中の中国での話。 宇宙船の開発に合わせて、宇宙船に乗務する宇宙飛行士の選抜、育成が進んでいますが、その中で、不快な口臭を発しない「スーパー人類」であることを選抜の条件とすることになったというものです。現在でも、むし歯や外傷のある人は宇宙飛行士として選抜されませんが、これに口臭という条件を加えたことになります。
中国に5ヶ所ある宇宙医療センターの一つである南京空軍病院のShi Bing Bing氏は「口臭がないことを条件としたのは、宇宙開発において最善の上にも最善を尽くすためのもの」と述べていますが、なぜ、口臭がない人を乗せるのが「最善」ということなのでしょうか。 世界的な口臭治療の第一人者である本田俊一氏(大阪府開業歯科医師)によれば、「口臭の主たる原因とされるメチルメルカプタンや硫化水素は、いずれも揮発性の物質だが、無重力、完全密封という宇宙船の環境では、これらの口臭原因物質は希釈されずに蓄積されてしまう」とのこと。つまり、口臭の強い人が宇宙船の中にいると、その口臭が狭い空間で充満して、周囲の仲間に影響を与えてしまうというのが、「口の臭い人は宇宙船に乗せない」という中国宇宙開発当局の言い分のようです。
もし、宇宙船で旅をしたい、宇宙飛行士になりたいという人がいたら、早めに歯科医院でむし歯を治すとともに、専門の医療機関で口臭治療を受けることをお勧めします。何と言っても、「お前は臭いから宇宙飛行士に不適格」などと言われたら、当分、ショックで立ち直れないかもしれません。
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