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歯科専門雑誌『アポロニア21』編集長による コラム
Vol.12 中国製の入れ歯について
歯科関係者の間では周知の事実となっていますが、中国は世界中に入れ歯や被せ物(クラウン)を輸出しています。入れ歯や被せ物を総称して「技工物」と呼びますから、さしづめ技工大国といったところでしょうか。そして、これら中国で生産された技工物は、日本にもかなりの数量で入ってきています。
2月末、アメリカ・オハイオ州で、中国製の被せ物や、架橋義歯(ブリッジ)と呼ばれる入れ歯の素材から基準量をはるかに超える鉛が検出されて、米国医薬品食品局(FDA)や、アメリカ歯科医師会(ADA)、米国歯科技工所協会(NADL)など、関係諸団体を巻き込む大きな騒ぎに発展しました。玩具でも同じような事態が発生しましたが、玩具よりも長い期間、人の身体に接触し続けるものですからさらに深刻であると言えるでしょう。これと同じことが、日本に輸入されている技工物にも当てはまる可能性が指摘されています。
もちろん、中国製の技工物全てが危険であるということにはならないかもしれませんが、これまで、中国から運ばれた技工物は、その成分を分析されることはほとんどなく、それらを規制する法制度も整備されていない現状です。厚生労働省では、自費診療では、海外製の技工物の使用を認めていますから、堂々と中国製の技工物が日本で使用されているのです。厚労省の通知では、歯科医師は、使用に当たって「どこの国で製作されたものです」と、患者さんに示し、同意を得ることとしています。しかし、それを伝えている歯科医師はごく少数です。
月刊「アポロニア21」編集長の著作紹介
著作紹介:
現代につながる歯科医療の起源を歴史的に探ることによって、今後の歯科医療および、歯科医院経営の課題を明らかにします。
早稲田大学図書館が契約する電子ライブラリを通し、膨大な18世紀英国の歯科関連の書籍・広告を縦覧。「矯正、ホワイトニング、そして移植もすべて存在していた」「歯の病気で死ぬ時代があった」「補綴はデンティストリーではなかった」など、興味深い事実を証明する資料が多数掲載されています。
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